上司は上役の人とどう話しているか

具体的に、職場で他人を判断する場面を考えてみましょう。たとえば、部下が上司を見て、仕事ができるかどうか判断することは難しいことではありません。上司は部下には脇が甘いもの。言葉も表情も、気を使う必要などありません。ですから、部下は上司が社外の人間や、さらに上役の人に対してどう関わっているかを観察して、自分への対応、表情や声の「ギャップ」から裏表を観察するといいでしょう。

むしろ上司が部下を、先輩が後輩を判断することのほうが難しいものです。部下は上司の前では「考えをどう伝えればいいか」「評価されたい」と考えて構えてしまい、自分を飾って見せようとします。そんなときに上司は、上辺だけの話ではなく、表情や仕草から部下の力量や、本音を判断しなければいけません。

表情のほかに注目したいのが腕の仕草です。話しているときに「腕を組む」「顔を触る」のは防衛的なポーズで、緊張や不安の証拠。また「腰に手をあてる」のは反抗だったり、攻撃性の表れと心理学でわかっています。

腕を自由にブラリとさせるのは大胆さや自信の表れですが、このタイプは「自信家」「生意気」だと上司から嫌われがちです。できる部下と評価されたいなら、腕組みなどはやめてリラックスしつつも、生意気に見られないようにしたいですね。

(構成=伊藤達也)
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