妻は6.5万のコストカットにたちまち成功
夫の行動に変化を起こさせるためには、まずMさんのお金遣いが変わらなければならないと感じ、夫の支出はひとまず置いておいて、家計支出の圧縮を図ることにしました。
Mさんの支出に対する「当たり前」な感覚を修正する策をとりました。一般的な夫婦と幼児のご家庭の支出のモデルを見せたり、似たような家族背景で、現在改善に向かわれている他のお客様に許可をいただき家計表を見せていただいたり、お話して頂いたり。Mさん自身の感覚がすべてではなく、妥協点は様々なところにあるということを納得して理解していただけるようにアプローチしていきました。
3~4カ月後たった頃でしょうか、ようやく「いつもと同じでは何も変われない。こだわりすぎるとよくないものですね」と話されるようになり、食材の買い方、外食の仕方、電気水道の使い方、被服費、美容費のお金のかけ方が変化してきました。
【家計費コストカット額ランキング】
1位:クレジットカードの支払い -6万7000円
夫のクレカ遣いはほぼ一括払い。カード利用をやめることで、2~3か月で支出はゼロに。
2位:生命保険料 -5万5000円
貯蓄型を含め、多数の保険に契約していたが、赤字、貯蓄不足の状況では貯蓄が優先。よいものを残し、他は保障内容から見直し。
3位:食費 -2万9000円
外食や自炊で「食材はいいもの」を徹底していた。そこを妥協することにした。
4位:教育費 -1万1000円
幼稚園代のほか、習い事と通信教材などが主。通信教材はできなくて余らせているので、その分はやめた。
5位:通信費 -5000円
固定電話はない。夫婦のスマホをパケット数多めの格安スマホに変えた。
6位:生活日用品 -3000円
買いすぎていないかを意識。買いだめ分も計画的に消費していく意識で買い物をひかえた。
6位:被服費 -3000円
自宅で洗濯、アイロンで対応可能なものは、自宅でするようにした。
6位:その他 -3000円
貯蓄を作るために、1000円程度でカットできる美容室で髪を切ると夫婦で決めた。
9位:水道光熱費 -2000円
節電を心がけ、つけ消しをこまめにした。水道もすぐ止める意識をもった。
格安スマホにして通信費を下げてみようと行動され、実際に支出が下がることを体験しました。生命保険は、貯蓄型のものや医療保険などに入っていましたが、かけすぎである部分もあり、必要な保障を考えて、良いと思えるものは残し、他は見直しをしていきました。
子どもの習い事4つは、多すぎかもしれないことも伝え、優先順位や要不要を考えてみてはと声がけしました。Mさんと夫と子どもで話してみると「もっと公園に行って遊びたい」ということを家族に言われ、結局2つ減らすことを決めました。このようにして妥協点を見つけながら支出を減らすと、家計の赤字(約6.5万円)はたちまちなくなりました。