Make America Great Againはなぜ耳に残るのか
トランプ大統領もシンプルな英語にこだわっている
シンプルな英語が大事である。これは、PPAPなどエンタメ系コンテンツだけに限った話ではなく、実は世界で多くの人に受け入れられる英語というものは、必ずと言っていいほどシンプルなものばかりです。
では、トランプ大統領はどういった英語を使っているのでしょうか?
トランプ大統領のキャッチコピーと言えば、
Make America Great Again.
(アメリカをもう一度、偉大に)
ですね。これは音読してみると分かるのですが、一度耳にすると非常に記憶に残りやすいのです。アメリカは日本以上に国内での学力差が大きいので、多くの人に支持され、投票してもらうためには、シンプルで分かりやすい英語を使う必要があるため、こういったキャッチコピーにとてもこだわるのです。これは日本の選挙とは比較にならないほど、いかにシンプルにするか練りに練られています。
では、シンプルなこのキャッチコピーを、あえて難しめの英語で言い直すと、どうなるでしょう?
I will make America the greatest country in the world!
(私は、アメリカを世界で最も偉大な国にする)
などとなります。これは英語的には間違いはありませんが、とてもじゃないですが一度聞いただけでは覚えられそうにありませんね。おそらく、トランプ大統領がこのキャッチコピーを使っていれば、大統領選に勝つことはできなかったでしょう。
大統領で言えば、今年で任期満了となったオバマ大統領の退任演説も話題になりました。彼は“Yes, we can.”というキャッチコピーで、大統領選を闘い勝利しました。ここにも、やはりシンプルな英語が使われています。たった3語なので、英語ができてもできなくても理解できます。
そんなオバマ大統領の退任スピーチがYouTubeで観られますので、最初の3分だけでもご覧ください。英語が苦手な人でも理解しやすい、ゆっくりでシンプルな英語でスピーチをしています。https://www.youtube.com/watch?v=udrKnXueTW0