頭のいい親が学校側に冷静に伝える4つのこと
【親の正しい対応策4:落としどころを考えた交渉術を駆使する】
学校とはできるだけ冷静に、かつ具体的に交渉することが肝要だ。学校はピラミッド社会なので、いきなりトップに直談判するよりも、段階を踏んで行った方が余計な恨みつらみを買わずに済む。
(1)まずは双方の話を聞き、第三者の話を聞くという事情聴取を要望。
(2)担任だけが抱え込まずに、学年団、あるいは生活指導部なども合同で、開かれた環境で対応策が練られることを要望。
(3)クラスの問題か、学年の問題か、学校全体の問題かも検討してほしい旨を要望。これらをフィードバックしてもらうことを確認。
(4)加害者の謝罪も含めたペナルティ、そして肝心なわが子への具体的フォローの実施方法。今後、イジメが起きないために実行してもらえる方策(例えば、クラスを離すなど)について、こちらの要望を出しておく。
必ずしも思いどおりにはならないが、こちらの要望を伝えることは必須だ。そして、何らかのアクションがあったならば、それに対してお礼の気持ちを誠心誠意、学校側に伝えることがかなり大事になる。
どうなろうとも被害者側の傷は癒えない。癒えないが、どの要望が通ったならば、振り上げた拳を下ろすかという心づもりはしておかねばならない。
要望を出すときは同時に「落としどころ」を考えておくことも親の責務なのだ。
【親の正しい対応策5:元を取るという意味を考える】
イジメを受けた者の傷は一生癒えない。子どもは多分、このことを一生、引きずるだろう。しかし、あなたのお子さんはその時に大人がどう動いたのかを見ている。大人たちは信頼できると思えるかどうかで、その子の伸び方が違ってくる。
イジメを受けたならば、人としてどう生きることが良いのかを学ぶチャンスだと方針転換をした方が潰れない。
親は「この経験を絶対に無駄にしない」という決意を持って、今ではなく「10年後、笑う」という気持ちで対峙しよう。かなり苦しい戦いにはなるが、明けない夜はないとだけ経験者は言っておく。