そのメダルは、2020につながるか?
3つ目は、ロシアのドーピング問題の余波である。陸上や重量挙げなどでロシア選手は除外された。さらにドーピング検査が厳格化され、まったくクリーンである日本選手にとっては相対的にプラスに働いたようだ。
ちなみにロシアの金メダル獲得数は19個(4位)に終わり、ロンドン五輪の24個から金メダルを減らした。
選手強化もビジネス同様、基本は『PDCA』を回していくことである。PDCAとは、P(プラン=計画)、D(ドゥ=実行)、C(チェック=評価)、A(アクション=実行)。すぐにスポーツ庁でリオ五輪の検証が行われ、2020年東京五輪へどうつなげていくのかが検討される。
間野教授は言う。
「メダルの数だけでなく、質もきっちりと見なければいけません。2020年につながるメダルと、そうでないメダルを仕分ける必要があります。またメダルだけでなく、4位から8位の選手も分析しないといけない。その中には、次の2020年にはメダル争いに入っていく潜在能力を秘める選手がいます。そういった選手をどうやって育てていくのかも大事なのです」
リオ五輪の「ステップ」をどう力強いものに変えるのか。それが、東京五輪での「ジャンプ」のメダル数につながるのである。