充実の無料セキュリティ
▼要点2:セキュリティソフトが無料でついてくる
マイクロソフトがWindows 10へのアップグレードを推奨する理由。その最たるものは「セキュリティ」です。浅田さんは「残念ながら、セキュリティを巡る事情は10年前と全く変わってしまいました。サイバー攻撃は国境を問いません。(中略) 国の機関が狙われて情報が流出する事態も発生しているぐらいですから、一般のお客様の対策はさらに困難です。その状況を踏まえて、(プラットフォーム側でより包括的に)対策しようというのがWindows 10の発想です」と説明してくれました。
マイクロソフトの分析によれば、セキュリティ問題が発生する原因の多くが未だに「更新パッチをあてていない(Windows Updateを適用していない)」「セキュリティ対策ソフトの期限が切れている」だといいます。
そこでWindows 10では、セキュリティソフト「Windows Defender」が標準搭載されました。実はWindows 7でも同名のソフトを利用できるのですが、Windows 8以降で大幅に強化。ウイルス対策ソフトのように活用できるようになったのです。何より、無料である点も非常に重要でしょう。
これまで個人でWindowsを使っている方の多くは、市販されているセキュリティ対策ソフトをインストールし、1年あたり数千円の料金を払っていたかと思います。しかし長年同じPCを使ううち、有効期限が切れているのを忘れて、結局面倒くさいからそのまま契約を更新しないケースがあるのも事実。そういった状況をも、Windows Defenderでフォローしようというわけです。
セキュリティソフトが無料というと、何かウラがあるかと勘ぐりがちですが、その点は安心して大丈夫そう。「実はマイクロソフト社内でも、Windows Defenderを使っています」(浅田さん) 最新のウイルス定義ファイルが適用されていない場合でも不審なプログラムの実行を防止する「クラウドベースの保護」など、機能面でも相当充実しています。
もちろん、市販のソフトにはセキュリティ対策機能以外に損害保険がついていたりと、さまざまな特色があります。ユーザー事情に合わせて選択すればOKです。