孫正義秘伝のワザを公開!
【×BEFORE】
この企画書で最もまずいのは「新規営業プロジェクト企画書」という表題だ。これではプロジェクトの中身がわからないし、魅力も感じない。表題には、プレゼンの“キモ”となるキーワードを入れたい。もし孫社長がこの企画書を見たら、即却下するだろう。
(1)読む気にならない無味乾燥なタイトル――このようなタイトルの企画書を見て、「ぜひやろう」と思う経営者が、どれだけいるのか。是が非でも通したいと思っている企画なら、その魅力をもっとポジティブな表現を用いて示す必要がある。自分が忙しい経営者の立場になってみたらわかるはずだ。
(2)立案者の主張が理解不能――何度読み直してみても、この企画の立案者である佐藤さんの言いたいことが伝わってこない。会社にとっての課題・問題点を示すデータがあるのなら、それをビジュアルで示したほうが効果的なはず。まず、キーとなる数字が何か、ということから再考したほうがいいだろう。
(3)直接伝わらない企画の目的――これも上記の現状分析と同じで、プロジェクトの目的、つまり会社にとってのメリットがダイレクトに伝わってこない。読んだ相手に考えさせるようでは、企画書として意味をなさない。
(4)関心を寄せてもらう一工夫が欠如――そうした点において、貸会議室の事業会社の経営者であれば、常に稼働率アップのことが頭のなかに入っているもの。その数字をアピールすれば、経営者の関心を引き寄せることができるはずだ。