どんな葬儀にするか親の希望を聞き出す
最近では葬儀の簡素化や個性化がいわれ、「家族葬」や儀式を行わず火葬場へ直行する「直葬」、通夜をしない「1日葬」など、形態も多様化しているが、葬儀は1人1回限りでやり直しがきかない。
「こうすればよかった」と悔いを残すこともある。送る側の意思がまとまらずに強行すると、遺族の間で感情のこじれが残る結果にもなる。親が希望する葬儀の方法を考えて家族に伝えておいてくれれば、遺族は悩まずに済むし、葬儀社に振り回されることもない。私は母と一緒に葬儀に参列するたびに、「祭壇のお花はどういうのがいい?」「遺影はどんなのが好み?」などと葬儀に対する考えを尋ねている。できれば親にエンディングノートを作成してもらうことをお勧めする。どんな人生を送ってきたのか、人生観をいま一度聞き、最後の見送られ方への希望などがわかれば、どのような葬儀を望んでいるのかもわかる。
CFP、一級FP技能士、消費生活専門相談員
株式会社日本総合研究所に勤務後、1998年FPとして独立。個人向けの相談業務、セミナー・FP講座等の講師、書籍や雑誌・Webサイト上での執筆など幅広く行う。消費者問題にも注力。