機略縦横の辣腕コンサルタント。そんなイメージで語られる黒田官兵衛だが、現実には黒田家という組織を率いる「社長」であり、実践家。なによりも戦国時代には珍しい忠義の人だった。彼がもし現代日本の企業社会に蘇ったら?

処世術[5]自分の悪評が職場でウワサ

写真=amanaimages

オーナー社長のもと、入社以来ずっと陰日向なく働き、専務まで上りつめたY氏。相変わらず骨惜しみせずに働き続けているが、最近、70代に入った老社長の視線が心なしか冷たい。気にしていたある日、取引先から冗談交じりにこんな話を聞かされた。

「Yさん、次の社長を狙っているんだって? いまの社長はお年だから、一気に若返ったほうがいいと思うよ」

言われて、ハッと思い当たるY専務。社長はもしや、自分がY氏に追い落とされると懸念しているのでは? そんなことをするつもりは毛頭ないが、もしかすると職場や取引先に、Y氏に関する悪いウワサが流れているのかもしれない……。