[京料理] たん熊本家

――――名物すっぽん鍋が最高。 大切な人の接待に

「ここのすっぽんを食べたら、ほかでは食べられません。大切な人を接待するときは、たん熊本家に限ります。夏場、川床で東山や鴨川を眺めながら食事をするのも気持ちいいですよ」。京都生まれの母をもつ原田氏。京都は思い入れのある土地のひとつ。

●京都市下京区木屋町通仏光寺下ル和泉屋町168 TEL/075-351-1645 営業時間/12:00~13:30(LO)、16:00~20:00(LO) 不定休 要予約 カード可 すべて個室で2~25人(喫煙可) 昼コース1万500円、弁当5250円、夜コース1万5750円~4万2000円。すっぽんは2万円~のコースにつく。サービス料15%

昭和3年創業の京料理の店。鮮度のいい上質な素材の持ち味を生かし、余計な手を加えず、ダイナミックに提供する。

1.多くの食通を虜にした名物「すっぽんの丸鍋」。すっぽんを酒と水だけで煮た後、醤油で味付けしたもの。薬味の姜風が爽やか。武骨に見えるが、すっぽん本来の旨味がしっかり引き出されている。
 2.「3種盛りの八寸」は、明石の鯛の棒寿司、焼きウニ、キュウリと椎茸と粟麩の和え混ぜ。
 3.「お造り」には、朝、明石で獲れたばかりの鯛、車海老、水いかが登場。
 4.「かますと松茸の宝楽焼」(写真は3人前)。ともにサッと塩焼きにしたもので、シンプルながら滋味深い。11月になるとマナガツオの味噌漬けや、うずらの山椒焼きなどに替わる。
紹介した料理は、いずれも2万円のコースより。

[蕎麦] 松葉(まつば) 京都駅店

――――出張の行き帰り、好物の蕎麦で活力チャージ!

「にしんそばが有名だけど、僕はいつも天ぷらそば。関西風のそばつゆが何とも言えず美味しい。だから天ぷらも汁につけ込まず、塩で食べます。新幹線に乗るときは、行きに帰りに必ず寄りますね。場所柄、外国人客も多いですが、接客は見事です」

●JR京都駅2階・新幹線コンコース内(博多方面ホーム下、東京寄り) TEL/075-693-5595 営業時間/7:00~20:30(LO) 年中無休 カード可 全48席。小上がり4卓は14時~ 喫煙可。

創業1861年の老舗。JR京都駅新幹線コンコース内にある京都駅店は、そば、うどんの味も価格も四条川端にある本店と同じ。

1.「にしんそば」(1200円)。一昼夜かけてふっくらと煮込んだ身欠きにしんが麺の下に隠れている。食べ進むにつれて、にしんの旨味が混じり、そばつゆのコクが深くなるのが楽しい。
 2.「にしん幕折り」(2300円)を新幹線に持ち込む人も多い。注文を受けてから箱詰めにするので「奈良漬を多めに」といった要望にも応えられる。
 3.大ぶりの海老が2尾付く「天ぷらそば」(1350円)。
 4.体がほっこりあたたまる、あんかけの「ゆりねうどん」(1200円)。ゆでたゆりねを裏ごしして、あられをまぶして揚げた団子が中央にのる。
 5.名物のにしんそばを家庭でも楽しめる「鴨川」(4人分3150円)は土産に最適。

(撮影=岡本 寿、鈴木誠一 構成=樺島博文)