効果が倍増する英語教材
教材を選ぶときには、まず「日本語ではどんなものを好むか・必要か」を前提にすると効果的です。はっきりと「ビジネス」など目的が見えているときには遠回りをせずに、ビジネス英語でたくさんの短文パターンをつくり、蓄積した英語の型を応用していくと習得が速くなると思います。
また、日本語では読まない記事を英語の教材としてがんばって読むよりは、日常的に大好きな野球の情報でどうしても結果が知りたい、といった興味や情熱があるほうが、ずっと身が入ります。それに、内容自体はおよそわかるため、言葉もかなり推測できるでしょう。日常的にふれない情報では「内容を理解し知識を得ること」から始まるため、言語習得の意味では二度手間になってしまうかもしれません。
たとえば同じニュースでも、日本語である程度内容を知っているものを英語で聞くと、すでに内容の理解が進んでいるぶん、言語も理解しやすくなります。あるいはどうしても知りたいサッカーの試合結果、人に伝えたい趣味の話なら、必死になって“理解しよう”とするでしょう。自分が知りたかったり、必要としたりする内容で無理なく続けるうちに、あるとき英語で聞いたり話したりがフッと楽になります。それは、こぎはじめの自転車が重いのに、走るうちに惰性でどんどん軽くなっていくのと同じ。語学の習得にも惰性が働きだすのです。
のめり込める内容や自分に必要なことを教材にする。そして、日本語の発想を単純にすればするほど、驚くほど英語の上達が速くなるのです。
[脚注・参考資料]
*『一週間で英語がどんどん話せるようになる26のルール』(上野陽子 2014 アスコム)