3番目は、車。交通網が発達した都心部に暮らす人は、本当に車が必要か問うべきでしょう。試しに、車の維持費の年間支出額を出してみてください。駐車場代・保険代・メンテナンス代・ガソリン代・税金・車検代の合計を12で割る。そうすると月にいくら車にお金をかけているかわかります。平均すると都市部なら5万~6万円になるでしょうか。
その金額を月の利用回数で割ってください。これで車を1回使うにあたっての平均金額が算出されます。もしかしたら、帰省するときはレンタカー、ショッピングセンターへ出かけるときはカーシェアリング、病院の行き帰りはタクシーのほうが安くありませんか。
最後は、保険。無駄払いをなくすための見直しポイントは「死亡保険」です。住宅ローンで自宅を購入し、団体信用生命保険に加入した人は、生命保険の死亡保障は安くしてよいでしょう。また、2014年4月からは妻を亡くした夫にも遺族基礎年金が支給されるほか、女性の産休中の厚生年金保険料、健康保険料が労使折半で免除となり、将来の年金額も減額されないことになったため女性側の死亡保障も安くしてよいかもしれません。いずれにしろ、生命保険の見直しは必須です。とはいえ、保険は制度も仕組みも複雑。ここはファイナンシャル・プランナーに相談料を払ってでも保険や家計をチェックし、お金のダダ漏れを防ぐべき。相談料のもとは1年でほぼとれるはずですから。
春になれば消費税増税に加え、異動に伴う転勤、子供の入学など生活が慌ただしくなる。その前に、前年の収支を参考に夫婦で膝を突き合わせて話しあってください。目に見えにくい保険料や通信費などに目を向けるだけで、増税3%分の補てんは案外すぐにできてしまうかもしれません。
明治大学経営学部卒。時間とお金を効率的に使う「スマートライフ」を提唱し、テレビや雑誌、講演など幅広く活躍。著書に『幸せな時間とお金を生み出す! シンプルライフの節約リスト』など。