「金利を下げてくれ」とか「下げてくれるんだろうな」など高飛車な物言いはよくない。交渉の内容と立場をわきまえて、あくまでもこんなことできますかねぇ、とお願いするパターンが理想的である。それを受け止めるかどうかは銀行次第。銀行によっては、金利交渉に応じない場合も考えられるので「そんなこと無理ですよ」と言われてしまうかもしれない。金利交渉への対応は、銀行によって全然違うし、ローンを借りている人の属性によっても違うことは知っておこう。銀行が好きな属性というのがあって、これに当てはまる人は金利交渉に応じてもらいやすい。

(1)雇用が安定している人(大企業の社員、公務員など)
(2)年収が高い人
(3)余裕資金や退職金で銀行の投信や保険を買ってくれそうな人(実際に買わなくてもいい)

要するに、返済をキチンとしてくれて、なおかつ顧客になってくれる人、ということだ。このことからもわかるように、金利交渉に応じてもらえる可能性があるのは、「これからもキチンと返済してくれる優良顧客」。だから、「生活が苦しくて返済が厳しいので金利を下げてほしい」というようなネガティブな交渉は絶対にNG。

金利交渉はしてみる価値はあるが、ダメでもともと、と思ってチャレンジしてみることが大事である。金利交渉に応じてもらえなくても、気落ちせずに、次の手段である借り換えを検討しよう。金利交渉がうまくいかなかったからと放っておくのが一番まずいパターン。仕事のように締め切りを決めて、1カ月以内にアクションを起こそう。

(構成=生島典子 図版作成=ライヴ・アート)
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