「学部改組によって、大学に入ってくる層が変わった。女子が4割近くになり、留学に力を入れるなど『勉強する大学』のイメージができた」と、卒業生連携課の増田昌幸課長は言う。
特に、SA(スタディー・アブロード)という、在学中に単位になる留学制度を多くの学部で採り入れたことが、学生が変わるきっかけになったのではと分析している。「海外では思うように意思が通じない、予定通りいかない、慣れない生活や文化の摩擦など、様々な経験が学生をタフにしていきます。語学力だけではなく、人間力、コミュニケーション力といった、企業から評価される力が着実に付いたことが、近年の幸せ度に繋がっているのでは」。
従来の体育会系学生の強さに加え、ちゃんと勉強もするイメージが付いたことが、外部からもはっきり見えてきたのだ。「毎年入学式を見ていて感じるのは、どこかの大学に落ちて仕方なく入学してきたという雰囲気の学生諸君は極めて少ないということです。もちろん失敗体験も人間の成長のうえでは欠かせないものかもしれませんが、大きな挫折がないからこそ、就職活動時にも果敢に難関企業にチャレンジするという人も出てくるでしょう。自分ならできる、と自らの可能性を信じる力が備わっていることは大切だと思っています。」。大学改革で校風が変わったことが、幸せ度に反映される、顕著な事例である。