母校の先輩、後輩の仕事ぶりが一目瞭然! 高収入を貰っている大学ベスト40はこれだ。
調査概要/大学別の就職先データは大学通信、「大学別就職先しらべ」(リクルート)を利用した。平均年収は厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2011年)を用いて算出した。
90年代初めから続いた深刻な不況が04~05年にかけて回復傾向に入った。
05年前後には景気回復が定着し、企業の大卒新卒者の採用意欲は高まり、「バブル期の再来」と言われた。この時期、大卒の就職率は回復していくが、90年代後半から05年頃までに正社員になれなかった20~30代の非正規社員やフリーターの問題は残ったままとなった。
企業人事に詳しい日本総合研究所の寺崎文勝氏(87年、早稲田大学第一文学部卒)はこの時代の大卒新卒者の採用の特徴として、「海外要員と国内要員の2極化」を挙げる。大企業は国内市場が飽和していることもあり、海外市場に活路を見出そうとしている。語学を使ったコミュニケーション力などが高い学生を高く評価する傾向が顕著になった。
「業界や企業によっては英語ができることは当然で、大きなアピールにはならない。それ以外に何ができるのかを試験では見てくる。一方で、語学力が高くない学生は国内要員として採用される。これらの区分けは、正社員の早期の戦力化・選別化と表裏一体で進められている」
図を見ると、これまでやや伸び悩んでいた早稲田の躍進が目立つ。さらに国公立大学が上位に増えてきていることも注目に値する。
大手食品メーカーに勤務する小森智美氏(仮名、02年、広島大学生物生産学部卒)は、3年(00年)の秋に就活をスタートした。同じ研究室の学生と比べると、早かったという。「就職は厳しいと前々から聞かされていた。女性であるので、一段と苦戦すると察知していた」。
東京や大阪に本社がある食品、薬品、化粧品業界の大手メーカーを希望し、大学の就職センターにあるパソコンを使い、約400社に資料請求のメールを送った。そのうちエントリーをしたのは200社ほどで、内定は12社。