寺崎氏はこう見据える。「リーマンショック以降、学生は中小企業にも目を向けるようになり、大手志向が多少、変わり始めた。規模が小さくとも、正社員になれることを優先した結果ととらえることもできる」。

大学進学率は、90年で24.6%であったのが、08年には49.1%にまで上昇する。一方で、大企業は新卒採用者数を減らし、厳選する。この傾向が変わらない以上、中小企業を選ぶ学生は確実に増えてくる。

小売りや金融の大企業には、厳選な試験を突破した学生が従来までの正社員になり、それに漏れた学生には短時間正社員や地域限定正社員のコースを設け、正社員のグループ分けを進める企業も現れた。総額人件費を厳密に管理しようという意図や、正社員の早期戦力化・早期選抜の思惑もある。

寺崎氏は分析する。「ここ数年、大卒の新卒で大企業に入社した学生は厳しい試験で認められた、いわゆるキャリア組。10~30年前の正社員とはその意識などが大きく違う。その意味では、70年代のキャリア・ノンキャリアが復活したともいえる」。

(読売新聞/AFLO=写真)

さらに大企業の人事部は、偏差値の高い大学の学生を無条件に選んではいないと指摘する。難易度の低い大学であろうとも、上位の成績やポテンシャルが高い学生は偏差値の高い大学の下位の学生より、高く評価しているという。

「むしろ、大企業は出身大学・学部よりも人物本位の傾向が強い。結果として一流大学出身者が内定者に多いのは、受験者が多いこともある。難易度の高いマス大学は落ちている学生も実は多い。今の大卒新卒の就職戦線はかつてのように甘くはない」

(読売新聞/AFLO=写真)
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