プロフェッショナルなサイトを活用せよ

スマホもすでにコモディティ化しているのだ。ブランドイメージを引きずっているように見えるのは、キャリアの差だったり、ちょっとした付加価値のあるなしにすぎない。

「スマホ戦争、第2幕、誰がリードする?」といった特集が雑誌などでよく組まれているが、内容は大したことなく、“リード”も何もない。コモディティ化の果てにバングラデシュにアセンブリが向かうだけである。

スマホがコモディティ化して、無色透明なものになったときに、それを色づけて意味あるものにするのは結局のところ、使い手の“個性”になるだろう。APP(アプリ)をダウンロードして独特の利便性を無味乾燥なスマホに植え込んでいく、つまり利用価値をテーラーメードでつくり出した人がビジネスにおいても勝者になるのではないか。

SNSサイトにおいても登録する際には、自分が化学系の仕事をしているなら、化学系の最新情報が落ちてくるように、あるいは海外の化学関係者が今どんなことに興味を持っているのか、常時、チェックできるように設定しておく。

リンクトインのイベントで演説する米オバマ大統領。(AFLO=写真)

リンクトインのようなプロフェッショナルの交流サイトを活用するのもいい。フェイスブックなどのSNSをしている人は多いが、不特定多数と交流しているだけではあまり発展性はない。やはり同じような仕事をしている人と付き合うことが大事で、リンクトインが世界的に登録数を伸ばしている大きな理由は、そして時価総額が急上昇している理由は、やはり「世界中の同業のプロフェッショナル」と出会えるからだ。

特にアメリカやドイツなどのエリートビジネスマンほど非常に意識が高い。彼らが普段、どのような努力をしていて、時間の使い方はどんな工夫をして、家庭とはどう向き合っているのか―。そうしたことに触れるのはビジネスマンにとって非常に意味があるだろう。

無味乾燥なコモディティとなったスマホを意味あるものにするためには、自分自身にとって意味のある情報を得られるサイトにチューニングしなければならない。チューニング次第で5000円のスマホが500万円、5億円の価値を生むこともある。