スズキのいまにつながる4年間

急きょ社長に就いた鈴木修は、最初の4年間でいまのスズキにつながる基礎工事を行う。経営においての重要な決断・決定は、この4年間に集中しているのだ。つまりは進むべき方向を決める。5年目以降は、決断に基づく実行のフェイズとなる。

まずは「アルト」の商品化(発売は79年5月)と大ヒット。軽自動車市場は、72年から販売台数が100万台を切ったまま推移していた。

昭和30年代から40年代にかけて一世を風靡したものの、日本の道路からは消えていったオート三輪と同じ運命を軽自動車も辿るのかと、そんな危惧が色濃く漂っていた。これを吹き飛ばし、軽自動車市場そのものを再度作って、日本に定着させたきっかけになったのが「アルト」。商品化を主導したのは、社長になったばかりの鈴木修である。