塩野七生は視野が1000倍

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好きな文芸書の著者

【成毛】「好きな文芸書の著者」の1500万に塩野七生が顔を出しているけど、西洋史の素養がある人なら、司馬遼太郎よりも断然、塩野七生だと思いますね。塩野七生は、はっきり言って司馬遼太郎よりも視野が1000倍ぐらい広い。ずっと月刊「文藝春秋」で連載してるけど、イタリアのマリオ・モンティ政権について、「民主主義に代わる政体ができるかもしれない」なんて、平然と言ってのけてしまうからすごい。

視野が広いからこんなことが言えるわけで、彼女の本を読んでいると、日本が直面している問題なんてたいしたことじゃないと思えてくる。人類の歴史には、もっともっとすごいことがあったのがわかるからね。

読書を通して極端なものを知るのはとても大切です。異なる国の歴史や文明、あるいはとてつもない人物のことを知ることで、日本は大変だとか日本人だけが可哀想だという感覚から抜け出すことができるからね。

(山田清機=構成)
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