自分らしいものを「工夫してつくる」という贅沢

【mucco】日本がこれからどう成熟していくのか、非常におもしろいなと思っています。モノやコトを消費しないと経済が回りませんが、どのようなかたちの消費によって満足感を得るのかで民度や文化度の高さとなどが試されのではないかと。

【藤川】全くそのとおりだと思いますね。

【mucco】藤川さんのところに相談にいらっしゃる方を見ていても、変わってきているなという感じがありますか?

【藤川】多くの方は単にケチケチしている段階。そこからメリハリつけて、自分なりの贅沢を追求できるといいんですけどね。ケチケチした結果何がやりたいという明確なものがまだ決まってきていない。何がやりたいのか、どうなりたいのかが見えない。

【mucco】特別ラグジュアリーなことでなくても、普段の生活のなかでも、楽しくて時間を忘れるようなことは誰にでもあるのでは……。釣りをするとか、子どもと遊ぶとか、音楽を聴くとか、気の合う人とおしゃべりしたりとか。

【藤川】そうそう。お金をたいして使わなくても1日中楽しめることっていくらでもありますよね。

【mucco】定年退職して手持無沙汰なお父さんたちも、子供のころにとにかく好きだったことを思い出してみたらいいのではないかと思います。いまから探さなくてもご自身のなかにきっともうあるんですよ。

【藤川】そうですね。

【mucco】私は子どものころからお洋服も好きだったし、音楽を聞いたり、ダンスをしたりするのが好きで、その延長でブログを書いていました。最初は知人以外の読者は1人もいなかったけど、好きなことを各のが楽しかったのでずっと書き続けていたら徐々に読んでくださる方も増えてきました。自分が楽しいことを続けていくことがいちばんの贅沢ですよね。

【藤川】確かにね。