東北で数十万人が餓死したワケ
気温の上昇が激しい昨今と逆で、江戸時代は世界的に小氷河期といわれ、気温が低めだった。そこに浅間山が噴火して、噴煙が成層圏を覆い、さらに同年、アイスランドのラキ火山も大噴火した。その影響で、北半球の気温は年間平均1.3度下がったという。
しかも、浅間山が噴火する前年の天明2年(1782)から、悪天候や冷害が原因で飢饉が発生しており、とくに東北や関東で被害が甚大だった。そこに噴火で追い打ちがかかったのである。
火山灰は浅間山から近いとはいえない秩父(埼玉県秩父市周辺)で15センチ、佐倉(千葉県佐倉市周辺)で10センチほど積もったという。だから、周辺の農業が全滅したのはいうまでもないが、そのうえ火山灰が降り積もったまま流れ下った吾妻川や利根川が各地で氾濫し、田畑が荒廃した。加えて、冷害等による被害も甚大だった。
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