1783年、現在の群馬・長野県境にある浅間山が噴火した。歴史評論家の香原斗志さんは「これにより米が大凶作に。米価は高騰し、さらに米を買い占める商人が続々と現れたことで庶民は困窮した。幕府が対策するも大きな効果は得られず、全国各地で死者が続出した」という――。
「天明の米騒動」のすさまじさ
「江戸は今年、米の値がえらいことになるんやないかて」。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の第25回「灰の雨降る日本橋」(6月29日放送)では、冒頭からそんな話が飛び出した。
その後、轟音がしたり、それにともなって地面が揺れたりと、江戸の町はただ事ではない状況に見舞われた。綾瀬はるかの「天明3年夏、浅間山が大噴火いたしました」というナレーションが入ると、今度は灰が降り出した。だが、蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)は「こりゃあ恵みの灰だろう」といって、進出しようとしている日本橋通油町に出向き、屋根を着物で覆って灰から守ったり、積もった灰を捨てたりするのに尽力した。
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