伊藤園社長の「大袈裟な宣伝文句」

日本でウーロン茶が本格的にブームになったきっかけは、1979年にフジテレビの音楽番組「夜のヒットスタジオ」で、国民的アイドル歌手のピンク・レディーなどが「鉄観音茶」を飲んでやせたと話したことであった。このときからウーロン茶は「やせる中国茶」として有名になった。

つまり、ウーロン茶の普及は、ダイエットによいと考えられたことから始まった。当時の伊藤園の社長は、中国の人々を「油ものの食事を大量に取っているのに、ほとんど肥満体がいない民族」と評し、その理由は「ウーロン茶を1日に30杯くらい、ガバガバ飲む」、「まるで水代わり」だからだと述べていた。このように、日本のウーロン茶の販売業者が、中国の実際の飲食習慣とはかけ離れたイメージを宣伝することもあった。

広東料理
写真=iStock.com/AuthorLinyt Photography
※写真はイメージです

しかし、ウーロン茶がコレステロールを下げる効果は、タンニンやサポニンによるもので、これらは緑茶にも同じくらい含まれている。そのため、緑茶もウーロン茶と同様に健康によいことが知られていった。