良き鮮魚店でおすすめの丸魚を買えば、客も店も得をする

鮮魚を丸ごとさばいて食べることにチャレンジしている本連載。加工賃がかからない分だけお得に手に入り、身が空気に触れない分だけ鮮度が保たれる。大きな魚はご近所や友人と分かち合って親交を深めるきっかけにもなる。しかし、「丸魚」のいいこと尽くめは消費者だけが享受するものではない。マルカマのような鮮魚店にとっては、さばく手間が省ける分だけ知識と技術の伝授に注力できる。客を育てるゆとりが生まれる。

見知らぬ魚でも丸ごと買ってさばいて食べてみる客が増えれば、店の仕入れの幅も広がり、いわゆる未利用魚・低利用魚にも手を出せる。それらは安くまとめて仕入れられることが多いので、売り値も当然抑えられる。丸魚チャレンジは消費者も生産者も得をする活動なのだ。