財閥系を始め、戦前の大企業は上場しない場合が多かった
一方、戦前の大企業は非上場企業が多かった。みなさん中学・高校の授業で「財閥」について習わなかっただろうか。財閥家族が持株会社の株式を所有し、持株会社が傘下企業の過半数の株式を所有し……という、アレである。財閥は傘下企業の過半数の株式を所有することで成り立っているのでいる。創業時は過半数どころか全株式を所有している例も少なくなかった。だから、上場なんかしないのである。
三井財閥の三井物産は1876年(明治9)に設立されて、上場したのが1942年。実に66年もの間、非上場だった。一時期、三井物産は日本の貿易額の2割を担っていた。その配当が全額、三井一族の懐に入るんだから、そりゃあ、三井家は日本一の大富豪になるわなぁ。1942年に上場したのは、その前年に太平洋戦争が勃発し、さすがの三井財閥も金欠になったからである。
ここから先は無料会員限定です。
無料会員登録で今すぐ全文が読めます。
プレジデントオンライン無料会員の4つの特典
- 30秒で世の中の話題と動きがチェックできる限定メルマガ配信
- 約5万本の無料会員記事が閲覧可能
- 記事を印刷して資料やアーカイブとして利用可能
- 記事をブックマーク可能
