財閥系を始め、戦前の大企業は上場しない場合が多かった

一方、戦前の大企業は非上場企業が多かった。みなさん中学・高校の授業で「財閥」について習わなかっただろうか。財閥家族が持株会社の株式を所有し、持株会社が傘下企業の過半数の株式を所有し……という、アレである。財閥は傘下企業の過半数の株式を所有することで成り立っているのでいる。創業時は過半数どころか全株式を所有している例も少なくなかった。だから、上場なんかしないのである。

三井財閥の三井物産は1876年(明治9)に設立されて、上場したのが1942年。実に66年もの間、非上場だった。一時期、三井物産は日本の貿易額の2割を担っていた。その配当が全額、三井一族の懐に入るんだから、そりゃあ、三井家は日本一の大富豪になるわなぁ。1942年に上場したのは、その前年に太平洋戦争が勃発し、さすがの三井財閥も金欠になったからである。

豊田自動織機の定時株主総会に向かう株主ら=2024年6月11日、愛知県高浜市
写真=時事通信フォト
豊田自動織機の定時株主総会に向かう株主ら=2024年6月11日、愛知県高浜市

GHQによって財閥解体、持株会社は解散させられた

1945年、日本が太平洋戦争(第二次世界大戦)に敗戦して、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に占領され、財閥解体が行われた。具体的にいうと、財閥家族が持っている株式を売却させて、持株会社を解散し、傘下企業をみんな上場させて大衆株主を増やしたのである。これによって、財閥系の大会社は軒並み上場企業になった。