家も車も時計も欲しくない
──普段、投資する以外に、どのようにお金を使っていますか?
私は好きなときに好きなところに行き、やりたいことができる「自由」を得るためにお金を稼ぎました。そして、37歳のときにリタイアして以来、ずっと自由を楽しむためだけにお金を使っています。
私はいわゆる華美な暮らしにまったく関心がないんです。よく、「どんな車に乗っていますか」などと聞かれるのですが、長い間、自家用車は持っておらず、移動にはタクシーを使ってきました。先ごろ妻が「どうしても必要だ」というので仕方なく1台買ったのですが、私自身は、娘たちの学校への送り迎えには自転車を使っています。
家も自分が住む1軒以外は、所有したことはありません。今はシンガポールで適当な物件を探しているところなので、とりあえず借りています。ボートも飛行機も所持していません。毎朝、エクササイズをしているんですが、そのときに使う運動用の腕時計も持っていない。
宝飾品もいらないし、洋服にもあまり興味がない。新しい服なんて滅多に買うことはありません。古い洋服のほうが好きなんですね。そもそもショッピングに行くこと自体が好きではありません。
財布は15年ほど同じ長財布を使っていました。さすがにボロボロになったので、最近替えましたが、もらい物です。財布の中には、常にクレジットカードと各国のキャッシュカード合わせて20枚くらいは入っています。買い物には大体カードを使いますから、現金で買い物をすることはあまりありませんね。
もちろん家族のためには、お金を使いますよ。でも、子どもたちにたくさん使うことは控えています。結果的に、甘やかしてしまうことになるからです。
──2人の娘さんには、どのように金銭教育をされていますか?
子どもたち(2003年に長女、08年に次女が誕生)には、いつもお金を得るために働きなさい、そして、お金を貯めなさい、と教えています。
生まれてすぐにブタの貯金箱を与えて、ベッドメーキングなどの仕事をするたびにアメリカや中国などの通貨を渡し、そこに入れるように教育しています。
子どもたちはすでに銀行口座も持っています。「貯金箱がいっぱいになった」とき、一緒に銀行に行き、彼女たちの口座に入金します。利子を得たときは、口座の明細書を示しながら、お金について教えています。
私は、子どもたちに仕事を持ってもらいたい。労働はとても大事なのです。若い人たち(ティーンエージャー)には、何かしらの仕事に就き、労働について学んでもらいたいのです。それが、「難しい」とされるお金を知るひとつの重要なステップになると思います。