日本の対応を“様子見”している?
では、現在の情勢はどうだろうか。米中対立の最中の24年10月、中国は米国・ワシントンの動物園に2頭のパンダを貸与した。その約1年前に3頭が中国に返還されて以降、米国にはパンダがいない状態だったが、23年11月に習近平国家主席が米国を訪れた際、再びパンダの貸与について話が進み、2頭が送られることが決定した。
今年1月、トランプ大統領が就任して以降、トランプ関税の問題で米中間はさらに対立の度合いを深めているが、日本に対する中国の態度は、米国との関係を日本がどうしていくのかうかがっているとの見方もできる。
いずれにしても、パンダを貸与するかどうかは中国側に決定権があるということに加え、米国の事例のように、習近平国家主席が訪日すれば、トップダウンで話が一気に進むのではないか、と考えることもできる。「パンダゼロ」を避けたい日本側としては粘り強く交渉するしかないといえそうだ。
カンカン、ランランの来日から50年以上が経過した。日中関係は国交正常化後の十数年間を除いて、長いあいだ良好とはいいがたい状態が続いているが、日本人のパンダ愛は冷めることがない。2017年、リーリーとシンシンの間に生まれたシャンシャン(香香=8歳)が23年2月、大勢のファンに見送られながら中国に返還されたことを記憶している人も多いだろう。シャンシャンのように、かわいらしいパンダが再び日本にやってくる日を多くの日本人は待ち望んでいる。

