パンダと政治は切っても切り離せない

日本とパンダとのつながりは1972年10月にカンカン(康康)とランラン(蘭蘭)がやってきたことからだ。同年9月の日中国交正常化のすぐあとで、「中国から日本への贈り物」だった。日本中の人々が、初めて見るその愛らしい姿に熱狂し、パンダフィーバーが巻き起こった。筆者も幼い頃、上野動物園で長い行列に並び、ほんの「一瞬だけ」カンカンとランランを見た記憶がある。

当時、日中関係は非常に良好で、70年代から80年代は「日中友好」ブームに沸いていた。今思えば、貴重な時代だったといえるが、それを象徴したのがパンダフィーバーだったといってもいいかもしれない。