小金持ち:本当の富裕層は欧米ブランドを買う

シチズン/高級感があるシチズンの中国店舗。欧米ブランドよりは手頃な日本品質が受け入れられた。

ご多分に漏れず中国人もブランド好きであり、いまや上海の目抜き通りには世界中のブランドショップが軒を連ねている。ヨーロッパのブランドに並んで、日本のブランドショップも頑張っているのだが、本物の富裕層が買うのはやはりヨーロッパのブランドである。時計ならば、オメガやロレックス。

では、日本製の時計で何が一番人気かと言えばセイコー……ではなくシチズンであるところが、日本国内とはちょっと違うところ。

シチズン時計は、実に58年という大昔に中国での販売を開始している。その時代から地道に店舗網を拡大し続け、いまや中国全土に約700店舗を構える。

中国におけるシチズンの位置づけは、小金持ちの若いビジネスマンがちょっと背伸びをして買う時計、といったところだ。もちろんセイコーも知られているが、シチズンに比べるとやや高め。シチズンの「手頃な値段の日本品質」が受けているのだ。

中国では高級ブランドの一角を占めるシチズンだが、日本国内での高級感はいまひとつ。日本に買い物ツアーにやってきた中国人に「あれれっ?」と思われないためにも、日本国内でのイメージアップが急務ではないだろうか。