“新しいワード”が一層わかりにくくしている

その結果、どこが真に新しく、どこが単に新しい衣を纏っているだけなのかを判断するのは難しい。例えば、クレイトン・クリステンセンの「ジョブ理論」は一世を風靡したが、従来言われていたことをこれまでと異なる魅力的な語り口で語っているだけのようにも見えるが、いかがだろうか。

さらにことをややこしくしているのは、コンサルティング会社や情報システムベンダーが新しいバズワードを流行させ、経営者に「ブームに乗り遅れるな」とばかりにサービスや新しい情報システムを売ることだ。このバズワードがマーケティングを一層分かりにくくしている。DX(デジタルトランスフォーメーション)というキーワードにより、どれだけのコンサルティングプロジェクト、情報システムプロジェクトが世の中に発生したことだろうか。