天皇が夢で聞いたお告げ
それによれば、後醍醐天皇は夢を見たのだとか。夢のなかで天皇は、2人の童子に大きな木の南向きの枝の下に案内されたそうで、それは「木の南」、つまり「楠」の下に座って天下を治めろという神仏のお告げかもしれません。そこで天皇は、近くに「楠」という武士はいないかと聞き、河内国(大阪府東部)の金剛山(大阪府千早赤阪村)の西に、楠木正成がいると知ります。
呼ばれた正成はすぐに笠置山に参上し、討幕を成し遂げるには武力に加えて謀を巡らすべきだと奏上したとのことです。
『太平記』は軍記物語だから、こうした逸話は史実とは言い切れません。それでも、この話からは、正成という男が突如、後醍醐天皇の前に現れたということ、それから、さまざまな策略をもちいて戦ったということ。その2つがわかります。
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