カフェインは子どもの成長の邪魔をする
カフェインは、摂りすぎると動悸、めまい、吐き気、下痢、さらに興奮や不安、不眠などの症状を引き起こすことがあります。大人でも摂取量に注意が必要な成分ですから、子どもにとってはさらに注意が必要です。
身長を伸ばすという点においてもカフェインは要注意。成長期には摂らないほうがいいといえます。
カフェインの代謝には、大人でもかなりの時間がかかります。個人差はありますが、カフェインの血中濃度は摂取後30分〜2時間程度で最大となり、効果が半分になるのにさらに2〜8時間がかかるとされています。
代謝機能が未熟な子どもがカフェインを代謝するには、さらに多くの時間がかかるため、たとえ日中に摂ったとしても睡眠の妨げになるおそれがあります。睡眠の質が低下すれば、成長ホルモンの分泌量が減少するおそれも出てきます。
さらに、カフェインには利尿作用があるため、尿とともにカルシウムが排泄されやすくなるというデメリットもあります。
インスタントコーヒー1杯でオーバー
しかし、日本ではカフェインの摂取量の目安が設けられていません。そこで、カナダの保健省が設けている1日あたりのカフェイン摂取の目安量を紹介しておきます(図表4参照)。
カフェイン摂取の1日の目安量と、カフェインが含まれている飲み物、食べ物(図表5)を見ると、いとも簡単に目安量をオーバーすることがわかります。
9歳の子どもがインスタントコーヒーをティースプーン1杯(2g)入れたコーヒーを飲んでいるなら、それだけで80mgのカフェインを摂取することになり、目安量をオーバーしてしまいます。