貯金は貯めた分しか使えない
シミュレーションしてみると、なんと88歳4か月まで毎月3万円受け取れることになり、受け取れる総額は840万円! 投資信託の場合、資産は確かに徐々に減っていきますが、運用収益による補填で、その減少ペースを大幅に抑えることができます。
最終的に、月3万円の貯金派より月1万円の投資信託派の方が、120万円も多くのお金を受け取れる計算になります。さらにもともとの投資額は240万円ですから、実質的な利益は次のようになります。
・投資元本:240万円(月1万円×20年)
・受け取れる総額:840万円
・実質的な利益:約600万円
貯金は貯めた分しか使えません。一方、投資信託なら、元本の3倍近いのお金を受け取れる可能性があるのです。なお、これはあくまで年率6%で計算した場合の試算であり、実際の運用成果は市場環境により変動します。
投資の目的は将来の生活を豊かにすること
では、同じ月3万円を、貯金ではなく投資信託で運用した場合はどうなるでしょうか。その結果は、さらに驚くべきものです。
【月3万円を20年間投資信託で運用した場合】(年利6%)
・投資元本:720万円
・運用益:約666万円
・資産合計:約1386万円
この1386万円の投資信託は、持っているだけで年間約83万円の運用収益が期待できます(年利6%の場合)。つまり、月3万円(年間36万円)の取り崩しでは、むしろ資産が増え続けていく計算になります。
では、この1386万円を90歳または100歳まで持たせるように計画的に取り崩すとしたら、毎月いくらの金額が使え、生涯でどれだけの総額を受け取れるのか見てみましょう。
【1386万円からの取り崩しプラン】
〈100歳までプラン〉
・毎月の取り崩し額:月7万7000円
・受取総額:約3,200万円
〈90歳までプラン〉
・毎月の取り崩し額:月8万7000円
・受取総額:約2,600万円
「第二の年金」という可能性
これはあくまでもシミュレーションですが、月3万円の投資信託を20年間続けたとのち、取り崩し方次第では2600万円から3200万円もの金額を受け取れる可能性があるのです。投資元本720万円に対して、プラス約1900万円から約2500万円、この結果は予想以上ではないでしょうか。
もちろん、あくまで年利6%で計算した場合の試算であり、実際の運用成果は市場環境により変動します。また、毎月の取り崩し額を変更すれば、受取総額や資産の継続期間も変わってきます。
重要なのは、投資信託には貯金にはない「資産を増やす力」があるという点です。さらに、これらの運用益は新NISAを利用すれば税金がかかりません。投資信託は、私たちの将来の生活を支える、まさに「第二の年金」としての可能性を秘めているのです。