1日10時間以上「テレビショッピング」を流す局も…

実際に、視聴率が低迷するBS民放の実態を見てみるとある日の番組表は以下のようになっていた。(※編註:外部配信先では図表が表示されない場合があります)

【図表】民放キー局系列のBS番組表(2月26日)1
【図表】民放キー局系列のBS番組表(2月26日)2
【図表】民放キー局系列のBS番組表(2月26日)3

24時間放送のうち、テレビショッピングは4割程度に及ぶ。テレビショッピングの合間を縫って、ドラマやミュージックが放送されているという編成だ。通常の番組中に流れるCMもショッピング広告が延々と続き、一日中、テレビショッピングを見ているような気分になる。しかも、ドラマは地上放送でいつか見た番組や海外から買い付けた番組ばかり。BSのオリジナル番組は、ほとんど見当たらない。

無料だからといって、これでは視聴習慣などできるはずもない。

CM料金の指標となる視聴率を稼げなければスポンサーがつかず、制作費を潤沢に出せなければ質の高い番組をつくることは困難で、その結果、ますます視聴率は低下する、という負のスパイラルから抜け出せなくなってしまった。

2000年にスタートしたBS民放は、当時からテレビショッピングが主要コンテンツだったが、4半世紀経った現在も目立った工夫も進歩もなく、まさに「お荷物」と化しているようだ。

リモコンでストリーミングサービスのチャンネルを選んでいる手元
写真=iStock.com/Rui Xu
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