「AIの時代を見据えている」と確信し買い増しを決断

2012年当時、私はAI業界の歴史的快挙(AlexNetの優勝)やNVIDIAの将来性を知らず、唾を付けることすらできませんでした。

しかし、2014年になるとAI界隈の噂やNVIDIAのポテンシャルが耳に入り、「気になる企業だな」と直感し、「最悪ゼロになってもいい」程度の小額投資を行い、NVIDIAをウォッチリスト入りへ。ウォッチリスト入りしたことで、NVIDIAが自分ごとになり、私はさらにニュースや動向を自然と追うようになりました。

ここまでが「唾を付ける」「ウォッチリストに加える」ステップです。

そして2018年、ついに「次のきっかけ」が訪れました。

NVIDIAのCEOがAIプラットフォームに注力する姿勢を一段と明確に打ち出し、私は「NVIDIAは本当にAIの時代を見据えている」と確信。その瞬間、NVIDIA株を大きく買い増すことを決断しました。

もしもこのときフアン氏が「VR用ヘッドマウントディスプレイ向けの半導体製造にフルコミットする」などと私の考えと大きくズレる方針を示していたら、NVIDIA株は売り払っていたでしょう。

このようにメタトレンド投資においては、「次のきっかけ」を見極め、適切な行動を取ることが成功への鍵となります。

少額投資で自分ごととし、情報収集を強化する

この「次のきっかけ」の代表例はNVIDIAのケースのように、企業のCEOが将来の成長に向けた新たな方針を力強く打ち出すことが挙げられます。それ以外にも決算発表や長年赤字だった企業の黒字転換、あるいは停滞していた売上が急激に伸びはじめるといったことも「次のきっかけ」になり得ます。

そうした出来事があったときに「このまま保有するか、買い増すか、売却するか」を判断するわけです。

ウォッチリストは「メタトレンド投資で大きく跳ねそうな企業を見守り、買い増しや売却を判断するためのツール」です。焦って大金を投じるのではなく、小さくスタートし、自分ごととして情報収集を強化しつつ、きっかけが訪れたら一気に動く。そのためにもウォッチリストを活用し、「次のきっかけ」を逃さないようにしましょう。