だが父親は、息子が嫌がることを強制するのは忍びないと、つい言い分を聞いてしまう。そして、甘やかされたまま息子が経営を引き継ぐ。すぐに会社は左前だ。それはそうだ。息子の打ち出した民主的な考え方では、会社がうまくいくわけはないのだ。
わが子には嫌われたくないという社長の気持ちが、どれだけの会社を潰してきたか。やさしさが要らないとは言わない。だが、やさしさだけでは、会社などいとも簡単に潰れてしまうことを忘れてはならない。
会社経営で必要なものは、「やさしさ」より「強さ」である。会社という組織が大事にすること――それは社員を育てることである。だからこそ、あえて鬼になれ! 部下に嫌われるのを承知で正しい道を押し通す心の強さが、結果を出すリーダーには必要とされるのだ。
鬼 第3則
部下がイヤな顔を見せても
有無を言わせない。
そういう覚悟がなければ
人の上に立つ資格はない!
部下がイヤな顔を見せても
有無を言わせない。
そういう覚悟がなければ
人の上に立つ資格はない!
(※『上司が「鬼」にならねば、部下は動かず 上司の鬼31則ノート』第7則(プレジデント社刊)より)
(構成=プレジデント書籍編集部)