結婚相談所にはさまざまな男女が訪れる。主宰する結婚相談所でカウンセラーを務めている大屋優子さんは「再婚するために結婚相談所を訪れた50代のバツイチ女性がいた。収入も高く、見た目も10歳以上若く見える方だったが、ホストクラブにハマっていたため交際を希望する相手は年下のイケメンばかりだった」という――。

※なお、本稿は個人が特定されないよう、相談者のエピソードには修正を加えている。

グラスに注がれたシャンパン
写真=iStock.com/DimaSobko
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結婚相談所を訪れたバツイチ50代女性

結婚相談所にやってくるシニア女性は年々増加傾向にある。

ある日、私の結婚相談所にやってきた50代女性。生活感のまったくない指先は、美しいネイルがほどこされ、漂う品とスラリとした華奢な体型、鎖骨の見える襟もとには決して安くはないであろうダイヤのネックレスが光り、実年齢より10歳は若く見える。そんな彼女も、再婚を考えて婚活がしたいという。

後述するが、彼女は高学歴・高収入の男性と結婚したが、夫の浮気が発覚し、離婚を経験している。しかし、彼女の婚活はスムーズには進まなかった。なぜなら彼女はかなり“クセあり女性”だったのだ。ではまず、彼女のプロフィールと離婚までの経緯を紹介する。

そもそも、彼女はかなりのお嬢様だった。

彼女の父親は建築関係の会社を一代で成功させいて、いまや従業員100人以上の中堅企業となっている。彼女の母親は、財テクに長けた女性で、株や不動産で、その資産価値を10倍以上にしたそうだ。

彼女は、小さいころから、教育熱心な母親の愛情を一身に背負い、塾や習い事に没頭。彼女も、親の期待に応えるべく、頑張り屋さんの女の子だった。とくに絵の才能は素晴らしく、小さいころから、コンクールで入賞するなど、その才能を発揮し、大学は、美術系の最高峰を目指していた。

高校は、自宅から少し離れてはいるが、美大への進学に有利な学校に進学。実家から通うこともできたけれど、箱入り娘の親は、その学校の近くに、マンションを一棟建て、その最上階に彼女を家政婦付きで住まわせた。家政婦付きでしかも新築マンションを建ててもらい、高校に進学した彼女は、周囲からみて別格の存在だったという。

大学を卒業後、お見合い結婚で、首都圏にある病院の跡取り息子と結婚。医者との結婚は、彼女の母親の夢だったようで、彼女は結婚まで、親の希望通りに動いていた。老舗名門ホテルで盛大な結婚式をし、子宝にも恵まれて、娘を二人産んだ。

そんな彼女が、離婚して、実家に舞い戻って来たのは今から10年ほど前。40代を過ぎたころにシングルになった。