志望校を変える理由は「より自分に合った学校が見つかったから!」
酸っぱい葡萄の心理とは、自分が手に入れることができなかったものについて、「どうせたいした価値はない」と考えることで、自分の感じる悔しさや敗北感などの負の感情を紛らわせる心理メカニズムを指す言葉です。
キツネが高い場所にあって届かない葡萄を「どうせ酸っぱい葡萄にちがいない」と考えたというイソップ寓話から、この名前がついています。キツネは「酸っぱくておいしくない」と食べてもいない葡萄の価値を下げて、自分を正当化させるという教訓として用いられます。
しかし、キツネは、葡萄を食べることができないとわかると、いつまでも「食べたかった」「おいしそうだった」と、クヨクヨ考えるのではなく「酸っぱくておいしくないはず」と、こだわる姿勢をやめました。「過去にいつまでもとらわれていてもしかたがない」という教訓としても考えることができます。
ずっと心の中にあった志望校は、きっと素晴らしい学校であると思います。でも、新たな志望校もきっと同じく素晴らしい学校です。むしろ成長した自分が選んだとしたら、より自分に合っている学校だと信じて前に進みましょう。
私は、「自分が進学する学校が、一番合っている学校だよ」と言い続けていますし、その通りだと思います。
第二の鉄板フレーズ「大丈夫!」
入試が近づいてくると「今やっていることは、本当に正しいのだろうか?」という不安と心配がよぎります。特効薬は劇的な子どもの変化だったり、見違えるほどの成績の向上だったりすると思いますが、期待通りにはならないことも多いでしょう。
また、期待通りになったとしても、「その結果が続かなかった」「もっと良い結果を目指してしまう」のが人間の性というものです。
子どもが大変な時期、大人が「早くやらせなきゃ」「こんなことはしていられない」とピリピリしていれば、そのピリピリは間違いなく子どもにも伝染して、メンタルのバランスが崩れてしまいます。「油断するんじゃないの!」「焦ってくれないと困るわ!」とわざわざ心配しなくても、入試前は、塾でのクラスメイトのムードだったり、頻繁に返ってくるテスト結果だったりが、ピリピリ感を伝えてくれます。
だからこそ、家族の役割は、そして家族しかできないことは「安心感」を伝えることです。
受験生が、親に言われてホッとしたと言われることをアンケートで調査したことがあります。順番が入れ替わっても、常に上位に出てくる言葉がありました。
その言葉は、「大丈夫!」です。
覚悟を決めて腹をくくろう
自分の良いところも、だめなところも引っくるめて、今までの中学受験生活を肯定する気持ちをもつことが、覚悟を決めることにつながります。
中学受験の勉強のプロセスでは、決して勝つことばかりでなく、正直、負けて悔しい思いをすることもたくさんあったかと思います。その競争を通して、子どもは自分の弱みだけではなく強みを知ることができたのではないでしょうか。
つまり、より深く自分というものを理解する体験もできたのではないかと思います。この体験は、きっとこの後の人生につながる意味のあることだったと胸を張ってよいのです。
そして、迎える入試という機会も、二度とは体験できない貴重な機会です。
高校受験や大学受験、また就職などもやり直しがききます。オリンピックも4年後に再チャレンジできます。
しかし、この中学入試という機会だけは、小学校6年生という今しかできないチャレンジとなります。
そのかけがえのない機会を
余力を残して戦うのか、全力を出し尽くして悔いがないように戦うのか?
ということに尽きるでしょう。
昔の人は覚悟を決めることを「腹をくくる」という言い方をしました。力が湧く言葉だと思います。最後の瞬間は、腹をくくってやり抜きましょう。