冷え性は体の内側から温める

症状:冷え性

栄養素や酸素を運んでいる血液は体温の元でもあります。冷え性とは、何らかの理由で血管が収縮して血流が悪くなっている状態なので、外からいくら温めてもあまり効果はありません。血管拡張・血流促進作用のある野菜をとって、体の内側から温めていきましょう。

しょうが
しょうがに含まれる「ジンゲロール」という物質はフィトケミカルの1つで、血流を促進することで冷え性の改善に役立ちます。その効果をより高めるには、しょうがを加熱すること。熱によりジンゲロールは「ショウガオール」という物質に変化するのですが、体を内側から温める作用は、このショウガオールのほうが高いのです。

にんにく
にんにくに含まれる「スコルジニン」という物質には末梢血管を拡張する作用があります。それにより血流が促進されるため、にんにくもまた冷え性の改善に役立つと言えます。スコルジニンは脂溶性で加熱によって生成するため、炒めものなどを油と一緒に調理すると効果的です。

にら
にらの根元の白い部分には「硫化アリル」が豊富。糖質代謝に欠かせないビタミンB1の吸収を助けることで疲労回復に役立つ硫化アリルですが、実は血流促進効果により、体を温める作用もあるのです。その他、かぼちゃやモロヘイヤ、パプリカに含まれるビタミンEにも血管拡張・血流促進作用があり、冷え性改善に役立つと言えます。

肩こりには「血流を改善する成分」を

冷え撃退! おいしくて体にいい野菜料理

にら玉
しょうがとにんにくも加えれば、ショウガオール、スコルジニン、硫化アリルと、血管拡張・血流促進成分が3つそろった体ぽかぽか料理に。同じ具材で温かい中華スープにするのもおすすめです。

にら餃子
硫化アリルは細かく切るほど増えるので、にらの青い部分も白い部分もすべてみじん切りにして餃子に。餃子といえばにんにく、しょうがもつきもの。つまりスコルジニン、ショウガオールも一緒にとれる冷え性対策料理になります。

症状:肩こり

肩こりとは猫背や同じ姿勢が続くことで、肩まわりの血流が悪化し、筋肉が硬くなっている状態。マッサージや整体などの施術を受けるのもいいのですが、血流を改善する成分を意識的にとって、体の内側からも肩こり解消を目指しましょう。

かぼちゃ、モロヘイヤ、パプリカ
肩こり解消のキー栄養素はビタミンE

かぼちゃ、モロヘイヤ、パプリカ、すべてビタミンEが豊富な野菜です。抗酸化作用による老化抑制、疲労解消、免疫強化、美肌などさまざまな方面に役立つビタミンEに、もう1つ期待できるのが、末梢血管を拡張して血流をよくする作用。つまり、ビタミンEに富むかぼちゃ、モロヘイヤ、パプリカは内側からの肩こり解消をサポートしてくれる野菜と言えます。