雑談にうまく入れないとき、どうすればいいか。心理カウンセラーの片田智也さんは「雑談に入らないのは悪いことだと思うと居心地が悪いが、大切なのは『感じよくできている』というあなた自身の実感だ。具体的には、普段のあいさつを声のトーンを上げて思い切り感じよくすれば気持ちが軽くなるだろう」という――。
※本稿は、片田智也『弱メンタルでも職場でうまいことやる方法を教えてください!』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
見知らぬ人に警戒するのは、正常な防衛反応である
初対面の人と話すのが苦手
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他の人も緊張していることを知る
仕事をしていれば、それまで会ったことのない人と会うことがありますよね。
新しい取引先やお客様と顔合わせをしたり、同業者との交流会のような場があったりするかもしれません。
そういう時、するっと会話に入っていけずに悩んだり、「どう思われているか」が気になったりすることはないでしょうか?
私たちの体のしくみはおよそ10万年前、狩猟採集時代から基本的に進化していません。もちろん、脳の構造もそのままです。平たく言えば、どんな状況でどう感じるかは古代人と同じということです。
当時、私たちの祖先は100人程度の小集団で生活していました。
要するに、知らない人などいない状況だったのです。
そんな中、突然見知らぬ人物と遭遇したら?
「やあやあ、初めまして」といって握手を求めにいくでしょうか?
ありえませんよね。まずは「敵ではないか?」とチェックするはずです。
初対面の人を警戒するのは、正常かつ健全な反応なのです。
もちろん、仕事で出会う人があなたを害することはないでしょう。
でも、どう感じるかの仕組みが古代人と同じである以上、ある程度、警戒や緊張を感じることは避けられません。
たとえば、目の前でものを投げるそぶりをされたら、反射的に身構えてしまいますよね。それと同じ、本能的な防衛反応だと考えてください。
少なくとも、社交的になれない自分を否定する必要はありません。
それをすると、あなたの心はますます硬くなってしまいます。