「恐怖のおもらし」を慈悲深い目で見てあげる
怒りとは「恐怖が外に漏れてしまったもの」と言い換えられます。
短く言うと、「恐怖のおもらし」です。
「怖い」と感じること自体、別におかしなことではありません。
でも、それを公衆の面前でまき散らすのは恥ずべきことです。
たとえば、子どもが泣いたり叫んだり、感情的になるのは、自分の思いを伝える言葉を持っていないからです。言葉を持っているはずの大人が、怒りを使って思いをぶつけるのは決して褒められたことではありません。
ではもし誰かに怒りをぶつけられたら?
「そんなに漏らして……怖かったんだな」と慈悲深い目で見てあげてください。
大切なのは、怒っている相手と同じにならないことです。
「そんなこと言われても困ります!」と真正面から対抗するのではなく、「怖いと感じる理由があるんだな……」と柔らかく受け止めるとよいでしょう。
それで相手の怒りが収まるかどうかはわかりません。
でも、そうやってキャッチする角度を変えることで、あなたが受ける印象も軽くなっていくはずです。
仕事に致命的な問題を放置した営業マンの末路
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言いづらいことほど早く伝えた方が、しんどくない
「早く言わなければ」と思いながら、報告を先延ばしにしてしまったことはないでしょうか?
「怒られる」とわかっている内容ほど、報告をためらってしまうものです。
「バッドニュースファースト」という言葉があります。
文字通り、「悪いニュースほどいち早く上司に報告するべき」なのですが、わかっていても実際に切り出すのは簡単ではありません。
大切なのは、「先延ばしがいかに自分を苦しめるか?」を理解することです。
私が新卒で入社したメーカーで営業をやっていた時のこと。
商品のサンプルを持ち運ぶため、車で移動することがほとんどでした。
そんな中、私は運転免許を取り消されたことがあります。
「停止」と違い、「取消」だと一定期間、免許を再取得することができません。
営業としては致命的な問題です。
これ以上ないぐらいのバッドニュース。すぐにでも報告するべきことでしょう。
ところが私は、この最悪のニュースを放置してしまったのです。
「いい加減もう言わなければ……」。やっと切り出したのは、実際に免許が失効する1週間前……。
「なぜもっと早く言わなかったんだ!」と怒鳴られたのはいうまでもありません。