職場にいたらむしろラッキーな存在
とは言っても、職場では顔を合わせるし、同じプロジェクトで密接に関わることもあります。そういう時は感情の管理が大切になります。
まずは先ほどもお伝えした「嫌いだ」と客観的にメタ認知して、受容していきます。そして、そもそも「この会社で成し遂げたいことは何?」「自分の人生を豊かにするには何をすればいい?」と、自身の人生や働き方の原点を振り返ってみます。すると、嫌いな人について考えることさえ、自分の未来にとって大事でないと気付けます。
つまり、嫌いな人は原点を見直すきっかけをくれる人とも言えます。職場で見かけたら、「自己実現に近づけさせてくれたんだ、ラッキー」くらいに思えたら、ポジティブに感情をコントロールできている証拠です。こうして状況は変わらなくても、物事の視点や見方を変える「リフレーミング」をしていくと、自分自身が負のサイクルにハマらなくなります。
「たった30秒」で不快な感情を消す方法
たしかに理屈はわかったし、頭では理解できるんだけど、いざ職場で嫌いな人を見かけたら実践できるかわからない……。そんな人には「30秒」「3分」など短時間で、相手との関係性より自分との関係性をコントロールする方法、つまり手軽に自分のご機嫌を取ったり、楽しくさせたり、やる気にさせたりできるコントロール方法をお伝えします。
すぐにできるのが、自律神経を整える効果がある「深呼吸」です。副交感神経が活性化して、心身がほぐれます。ストレスを感じている時ほど交感神経が優位で自ずと呼吸は早くなるので、3回(計30秒)の深呼吸をしてみる。それだけで、ゆっくりと心が穏やかになっていき、リラックス効果があります。
他にも、30秒程度、肩回しや首をほぐすのもいいでしょう。これらは筋肉を弛緩させ、こりの解消や血流改善も期待できます。たったこれだけ、自分のことに集中すれば、嫌いな人が次第にどうでもよくなっていきます。継続していくことが大切ですが、一度でも試してもらえればその効果を少なからず実感できると思います。