まるで「旧ジャニーズ問題」のようだ
ジャニー喜多川のジャニーズジュニアへの性的虐待問題と同じように、企業が一番嫌がるのはこうした性的スキャンダルである。
テレビの現場は視聴率さえ取れれば、殺人犯でも何でも出したいが、CMが入らなくては元も子もない。
取り下げの声明文が出された時、松本は年内か新年早々の復帰を考えて、この時期に発表したなどという見方をするメディアもあった。
「裁判が終結し、活動再開に向けて動き始めたダウンタウン・松本人志(61)が、年明けから活動復帰することが有力であることが8日、分かった。年内は休養し、新しい年のスタートとともに、自身も新たなる一歩を踏み出す。
活動休止約1年を節目に、松本人志が帰ってくる。関係者によると、慣れない裁判注力の疲れを癒やすべく、年内は休養に徹するという」(スポーツ報知11月9日付)
報知だけではないが、このような見方は、ジャニー喜多川の鬼畜のようなジュニアたちへの性的虐待が公になった後とよく似ている。
多くのテレビ局は何もなかったかの如く、少したつと旧ジャニーズのタレントたちを使い始めたではないか。被害者たちへの補償問題も不十分なままなのに、NHKやテレビ東京などは、旧ジャニーズのタレントを使うことを公言した。
「#松本人志をテレビに出すな」が半日で10万件に
だから、今回もそうなるというのだろうが、ジャニー喜多川は亡くなっていて、多くのジャニーズジュニアたちは被害者である。だが、松本は現役で、多くの女性たちと性的関係を結び、彼女たちを傷つけていたのだ。
反社会勢力への闇営業が明るみに出てテレビから消えた元吉本興業の宮迫博之は、未だにキー局への復帰は果たせていない。
「多目的トイレ不倫」の渡部建が地上波に出られようになるまで4年かかっている。それから考えれば、松本人志が来年早々テレビに復帰できると考えるほうがおかしいのではないか。
Smart FLASH(11月14日)によれば、松本側が訴訟取り下げを発表して以来、Xに「#松本人志をテレビに出すな」というハッシュタグ投稿が約半日で10万件を超えたという。
さらに今は、「#さよなら俺たちの松ちゃん」というハッシュタグが登場し、こんな声が寄せられているという。
「このハッシュタグ愛があると思う。松ちゃんに笑わせてもらった人いっぱいいるしできれば活躍し続けてほしかったと思う。松ちゃん自身がお笑いを侮辱した」
「たぶん、『世代じゃなかった』人は誰もいなかった。わたしも含めて、世代を問わず松本人志で大笑いしていたと思う。でも、もう無理。さようなら」
ファンだった人たちの心さえも傷つけてしまったのである。
もし、復帰の可能性があるとすれば、スポニチアネックス(11月10日)が報じたような形はあるのかもしれない。