高気密住宅は「日本の気候に合わない」は本当?

第二に、既存住宅の性能面の問題です。1981年以前の住宅は旧耐震と呼ばれ、耐震性能に不安があります。また古い住宅は、断熱・気密性能が低く、夏暑く、冬寒く、快適ではないということもあり、解体されて、最新の性能の住宅に建て替えられる傾向が強いのです。

第三の理由は、劣化対策が十分ではないということです。震災で倒壊・崩壊した住宅は、もともとの耐震性能不足だけでなく、構造材が腐っていたり、シロアリの被害により耐震性能が低下していたりしたことが要因になっているケースも少なくありません。構造材の劣化への不安から、リノベーションではなく、建て替えを決断するケースも多いようです。