「机の前に座ってだらだら勉強」は最悪

必要なのは、目的を持った上でその目的を達成できたのかどうかを考えていくことです。後から振り返って、1時間で達成させる目的が1時間で終わっているならなんの問題もありません。

最悪なのは、そんなことも考えず、1時間で達成させるべきことを2時間掛けて「いやあ勉強したなぁ」なんて思っている時です。

勉強する気がない小学生の男の子
写真=iStock.com/TATSUSHI TAKADA
※写真はイメージです

本来1時間で終わらせることができることを、2時間も3時間もかけて、「今日はこんなに勉強したんだから、きっと今度のテストではいい点が取れるはずだ」と考えている状況は、「勉強している感」だけが積み上がっていくだけで終わってしまいます。それはただの「苦行」であり、なんの意味もない時間です。

「制限時間と目的を決めて、その時間内に目的を達成するための努力をする」。本来勉強というのは、こういうものであるべきです。

決して、ただ机の前に座っていれば勝手に成績が上がるというものでもないですし、1時間勉強している人よりも3時間勉強している人の方が偉いということもありません。

勉強は時間が全てではないということです。何時間も勉強しようとする場合、勉強時間に気を取られて肝心の成績や勉強効率が疎かになってしまう場合があります。

「効率の良い勉強」を促せば成績が伸びる

特に、親御さんが「長い時間勉強することが良い」という価値観であると、子供は「長い時間机の前に座ること」だけが得意になってしまって、肝心の「成績を上げるための努力」が苦手になっていってしまいます。

東大カルぺ・ディエム著、西岡壱誠監修『東大生が教科別にわかりやすく教える 受験勉強法大全』(幻冬舎)
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そうすると、子供にとって勉強が「親から命令されたときにやる、ただ苦痛に耐える作業」になってしまいます。「1時間ただ黙って座っていなさい」と言われているのとそう大差ありません。これでは成績も上がりませんし、勉強に対するイメージも最悪な状態になってしまいます。そうであってはならないのです。

大事なのは、ただ「勉強しなさい」と言うのではなく、「効率よく勉強しなさい」と言うことです。

制限時間を作って「1時間で、どれくらい勉強をするのか」「この宿題はどれくらいの時間で終わらせるのか」と言うことを一緒に考えてあげる。その上で、「その時間内で、何が達成できればゴールなのか」を考えて、そのためのテストを出してあげる。

そういう指導が行われている家庭の子は、必ず成績が伸びていきます。ぜひ、参考にしてみてください。

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