ディビジョンシリーズ第5戦を見なかった年代・性別

この日はMLBのプレーオフで日本選手同士が先発で投げ合う初の試合となった。山本が中5日、第2戦で7回1失点と好投したダルビッシュが中4日で先発した。そして大谷は1番・指名打者だ。

【図表】MLB中継の視聴率推移
スイッチメディア「TVAL」データから筆者作成

試合の中継が始まると、視聴率は文字通りのうなぎ上りとなった。

中継開始直前の個人視聴率は3%弱だったが、わずか15分で3倍近い7%超え。山本とダルビッシュの投げ合い、そしてダルビッシュと大谷の対決に注目が集まった。

「大谷翔平vsダルビッシュ有、空振り三振、どっちもかっこいい」
「名勝負として語り継がれるよなー 日本人に生まれて良かった〜」
「こんなすごい試合地上波でCMもなく見れる贅沢な休日の朝だ」

SNS上でのつぶやきでも、視聴者が手に汗握って注目している様子がわかる。

さて問題は、この記念すべき中継による影響だ。

中継が続いた3時間弱のNHKの前5週の平均視聴率は2%弱。ところがこの日は8.6%となった。つまり、大谷ら3人が戦ったことで、NHKの視聴率は4倍以上も膨れ上がったのである。

そのあおりを受けて、裏番組は全て壊滅した。

前5週平均と比べ、おおむね3~4割ほど数字を失った。どうやら通常の番組(情報番組やバラエティー番組など)は、その瞬間を目撃したいと思わせる生中継イベントがあると、あっさり離れる視聴者を多く含んでいるようだ。なんとなく眺めている、あるいは他のことをしながらテレビはついているという“ながら視聴”が少なくない証拠だ。