出産は不思議でダイナミックで面白い

なぜ稲垣は、産婦人科医でありながら頭痛治療に携わろうと思ったのだろうか。それは稲垣の個人的な経験と関係がある――。

彼女が医師を志したきっかけは、子どもの頃に聞いた祖母の言葉だった。

「亡くなった祖父が弁護士だったので、この子は弁護士か医者にしたいという遺言を祖母が遺したんです。ずっとそれを聞かされて育ったので、理系のほうが好きだからお医者さんになろうかなと思って。