大腸がん患者の腸内には歯周病菌が多い

また、みそなどの発酵食品は腸内環境を改善してくれますが、腸内環境とがんは深い関わりがあります。

がん患者さんの腸内細菌は全体的に種類が減っていたり、特定の悪玉菌が増えていることがわかっています。

大腸がん患者の腸内には歯周病菌が多い(※写真はイメージです)
写真=iStock.com/PonyWang
大腸がん患者の腸内には歯周病菌が多い(※写真はイメージです)

例えば、大腸がんの患者さんの腸内には歯周病の原因菌であるフソバクテリウム・ヌクレアタムが多くみられ、この菌が多い患者さんは抗がん剤が効きにくく、生存率が低下するという報告もあります。

塩分のとりすぎは胃がんリスクを高める

つまり、みそで腸内環境を整えれば、がんの予防だけでなく、がんの治療効果が高まる可能性があるということなのです。

ただ、みそ汁の唯一のデメリットは塩分量。塩分のとりすぎは胃がんのリスクを高めることは多くの研究から明らかです。

薄いみそ汁はおいしく感じないのも事実。どうしてもスープよりは塩分が濃くなりがちです。そのため、みそ汁だけにかたよらず、スープとバランスよく作っていただければと思います。