クセのあるコースへの対応力が弱点と言われる
さらに言えば、現在の日本はクセのあるコースに対する対応力が弱点だと言われている。高得点が狙えるメインセクション(障害物)がオーソドックスなレールであれば平均レベルは世界トップだろう。だが応用力が必要とされるコース、パリ五輪でいうメインの階段中央にあったバンク(斜面)から障害物を越えて入るようなレールになると対応できなくなる節がある。
今までもあったが、強豪国対策として、今後はコース設計でそういった部分がさらに強化されていくだろう。先日のWORLD SKATE GAMES(世界選手権)でもその傾向は見て取れた。スケートボードスキルは絶えず進化し続けているが、それはコースも同様。好成績をあげた国が出ると、それに呼応するようにコース設計にも変化が生まれる。そうしたせめぎ合いはこれからも続いていくのではないだろうか。
海外では地味でコツコツ行う仕事よりも発想が重要視されることがある。それがコースやルールだけでなく、採点に反映されることもあるかもしれない。それであれば、前述の弊害を排しつつ、いかにして日本人の国民性を好ましい形で発揮していくのか? がパリ五輪後の課題ではないだろうか。