「合成界面活性剤」を使用している

それは、「合成界面活性剤」です。すなわち、日々の暮らしで合成界面活性剤を使用していることが、肌トラブルの原因になっているのです。

並んだビーカーに入った薬品
写真=iStock.com/ozgurdonmaz
「合成界面活性剤」を使用している(※写真はイメージです)

また、先述した「シミのある部分やその周囲の毛細血管が拡張している」原因として、シミ取り化粧品に含まれる界面活性剤の影響はもちろんですが、そもそもシミができている部位は紫外線の影響を受けている部位ですし、シミを取ろうとしてこすりすぎたり、シミ取り化粧品をすり込んだりする摩擦の影響が考えられます。

もちろん、赤ら顔の患者さんのなかには合成界面活性剤が原因ではなく、遺伝や生まれつきの体質という人もいます。しかしそういう人は、たいてい子どもの頃から赤ら顔に悩まされているので、すぐにわかります。

でも、大人になってから赤ら顔に悩むようになった人の多くは、合成界面活性剤が原因である――。これが、皮膚科医として私が臨床を重ねるうえで、常々実感していることです。

約1カ月中止しケアするだけで改善する

また、「酒さ様皮膚炎(赤ら顔)は約1カ月、既存の洗顔、化粧品、薬剤外用を中止し、保湿ケア(ワセリンを使用とのこと)をするだけで改善する」との報告(第31回日本臨床皮膚科医会九州ブロック学術教育講習会〈2015年4月26日〉)もあり、これも私が赤ら顔の原因は合成界面活性剤だと考える根拠のひとつです。

なぜならば、洗顔料、化粧品、外用剤に共通の成分は、合成界面活性剤と考えられるからです。